FXが取引の対象としている為替レートはインターバンク市場で決まります。FX業者が提示している為替レートは、インターバンク市場で決まる為替レートを参考にして決められていますから、ほぼ連動していると言って良いでしょう。ニュースなどで目にする為替レートの表示は、このインターバンク市場での取引によって形成されたものです。例えば、ドル円レートがニュースで報じられるときに、「111.45‐111.50」という具合に表示されるのですが、これは、111円45銭から111円50銭の間で取引されているという意味ではありません。
ドル売り注文の下限が111円45銭で、ドル買い注文の上限が111円50銭という意味です。インターバンク市場では多くの金融機関が取引を行っていて、注文を出しています。その注文は銭単位で行われているわけです。株式投資をしている人なら、買い気配、売り気配と言えば分かりやすいでしょう。
FXのみの取引をしている人であれば、これがインターバンク市場のスプレッドだと考えれば分かるはずです。このように、インターバンク市場では取引によってスプレッドが定められているのですが、上の例を見ても分かるように、そのスプレッドは割と広く定められています。FXの取引をするときには、広くても1銭くらいでしょう。最近では1銭未満で取引できることもあります。
それに比べれば、上の例ではスプレッドが5銭もありますから、割と広いのです。